「一緒に狩りに行こうよ」 「ソロ出来るんだから、一人で行けよ」 「遠くまで行くつもりだから今夜は帰れないけど良いの?」 「うっ……。ひ、卑怯者!」 「ね。だから、一緒に行こう。一人より二人の方が、楽しいんだから」 「そ、そこまで言うなら一緒に行ってやっても良いぞ」 「ありがと、リエちゃん」 「うるさい。黙ってさっさと支度しろ!」 「俺はもう用意できてるよ」 「う、ううううるさい馬鹿」 「ゆっくりで良いよ。ちゃんと待っているから」 「…………ふん」 ・ ・ ・ あいしてるも口に出来ないけれど、 からだを重ねることもないけれど、 だれよりも、きみがいちばん。 きみの前でだけ素顔になれる。 そんな、今よりも少しだけ未来のものがたり。 2006/03/28
|